「自閉症の子どもや自閉症が疑われる子どもに対して、どう対応するのがよいのだろう」
保育の現場や障がい者支援に携わる施設で働くなかで、このようにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
自閉症は、対人関係をうまく作れなかったり強いこだわりを持ったりする特性が現れるケースが多い、発達障害のひとつです。
この記事では、児童発達支援・放課後デイサービス「TAKUMI」の事業部長・石垣が、自閉症についてご紹介します。
目次
自閉症とは?種類と特徴
自閉症とは、対人関係をうまく構築できなかったり、特定の物事に強いこだわりを持ったりすることが多く見られる、発達障害のひとつです。
2022年に精神疾患の国際基準が変更されてからは、自閉症か「自閉スペクトラム症」へ変更されました。
はじめに、自閉スペクトラム症の種類や特徴について確認しておきましょう。
自閉症の種類
自閉スペクトラム症には、もともと分けて考えられていた4種類の障がいが含まれています。
特性が重複する場合が多くはっきりと区別できないため、下記の障がいが自閉スペクトラム症としてまとめられました。
アスペルガー症候群
小児期崩壊性障害
広汎性発達障害
自閉症の方に見られる特徴
自閉スペクトラム症を抱える方に現れる特性はさまざまなため、一概にはいえません。
ただし、特性として認められることの多い主な事柄として、下記の4つが挙げられます。
- 他者とのかかわりに興味関心がない、社会的なコミュニケーションが難しい
- ことばの発達が遅れる/セリフ調・難しい言い回しなど、独特な表現をする/オウム返しが多い
- 同じやりかたを好み、変化を嫌う。特定の物事に強く執着する
- 感覚が鈍い、または過敏
自閉症の子どもの特徴
自閉スペクトラム症を抱える子どもの場合、下記の特性が見られるケースが多く確認されています。
親御さまが気づく場合もありますが、保育園や幼稚園に入園し、集団生活がはじまったことがきっかけで見つかるケースも少なくありません。
- 親の後追いをしない
- 乗り物・アニメーション・虫など、特定のことに対して強い興味を持つ/没頭しすぎて周囲が見えなくなる
- 同じ遊びをずっと繰り返す、同じ方法・並べ方に強いこだわりがある
自閉スペクトラム症(自閉症)の原因
自閉スペクトラム症の原因がなにか、明確なことはわかっていません。
ただし、遺伝的要因や環境要因が複数種類組み合わさり、脳機能に偏りが生じることが原因となっている可能性が指摘されています。
また逆に、自閉スペクトラム症は先天性の特性という点から、子育ての失敗、幼少時の生活環境、予防接種により生じるものではないことは判明しています。
<自閉スペクトラム症の原因に関する情報をこちらからチェック>
自閉症の原因とは?重要なポイントをわかりやすく解説します
自閉スペクトラム症改善に向けた施設での対応
自閉スペクトラム症を改善する主な方法は、「療育」と「薬物療法」です。
療育は、発達状況や特性にあわせた支援に取り組むことで、さらなる発達を促す取り組みです。
薬物療法は、主に6歳以上を対象に、特性による困りごとを軽減するために用いられることもあります。
療育は、児童発達支援事業所・療育センター・放課後等デイサービスなど、さまざまな療育施設で実施。
子どもの特性や困りごとにあわせて、運動療法・音楽療法・言語療法など、多岐にわたる方法で発達をサポートしています。
<療育に関する情報をこちらからチェック>
療育は発達障害にどんな効果がある?療育を受けられる施設も解説
「TAKUMI」で発達に障がいを抱える子どもたちをサポートしませんか?
「自閉症疑いの子どもに、もっと寄り添ったかかわりかたをしたい」
「発達障害を抱える子どもに、もっときちんと保育をしてあげたい」
このように思い、自閉スペクトラム症について調べた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
児童発達支援・放課後等デイサービスを運営する「TAKUMI」では、発達障害を抱える子どもたちの療育を担っています。
保育士・作業療法士・理学療法士や、大学で該当課程を修了した方を対象に、共に子どもたちをサポートする方を募集しています。
気になる方は、ぜひ下記のページから詳細をご確認ください。
まとめ
自閉スペクトラム症(自閉症)とは、コミュニケーションを取ることが難しかったり、特定の物事に対して強いこだわりを持ったりする特性が出やすい、発達障害のことをいいます。
改善方法には主に療育と薬物療法があり、早期からの専門的なサポートが重要です。
あらかじめ自閉スペクトラム症について把握し、適切な支援につなげられるよう、理解ある大人によるサポートが必要です。
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