スクールカウンセラーとして勤務するために、必須の資格はありません。
ただし、文部科学省がスクールカウンセラーの選考に際して、いくつかの資格を条件に指定しています。
この記事では、児童発達支援・放課後等デイサービス「TAKUMI」の事業部長・石垣が、スクールカウンセラーに求められる資格についてわかりやすくご紹介します。
目次
スクールカウンセラーになるための必須資格は「なし」
スクールカウンセラーとして勤務したい場合、必ず取得しなければならない資格はありません。
また「スクールカウンセラー」という資格はなく、したがって、無資格者でも、募集要項によっては求人への応募が可能です。
ただし、スクールカウンセラーは学内外の深刻な問題に対応するため、無資格で採用されるケースは基本的にありません。
一般的に、臨床心理の知識や、悩みを問題解決へつなげるスキルを習得ていることが求められます。
スクールカウンセラーとして採用されるために役立つ資格は「ある」
スクールカウンセラーを志す場合に役立つ資格は、文部科学省の公表する「スクールカウンセラー等活用事業実施要領」や「スクールカウンセラーについて」から読み取れます。
ただし複数パターンの資格要件が定められており、少々複雑です。
ここでは、スクールカウンセラー活用事業補助金の交付対象となる「スクールカウンセラー」と「スクールカウンセラーに準ずる者」の規定から、有効な資格についてご紹介します。
採用の際に確認される可能性が高いため、それぞれ該当する資格とその内容を確認しておきましょう。
文部科学省が規定する「スクールカウンセラー」
「スクールカウンセラー」として規定されている資格として、臨床心理士や精神科医などがあります。
- 財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する、臨床心理士資格を取得した人
- 精神科医の免許を取得している人
- 児童生徒の臨床心理について高度かつ専門的な知識・経験を持つ人。かつ、学校教育法第1条に規定する大学の学長・副学長・教授・准教授・講師(常勤のみ)の人、またはその職にあった人
またスクールカウンセラー等活用事業実施要領では、心理系の国家資格「公認心理師」や、3.と同等以上の知識・経験を持つと認められた人も、カウンセラー採用の選考を通過できるとしています。
ただし、臨床心理士・公認心理師・医師は、それぞれ大学や大学院での指定カリキュラムの修了が必須です。
公認心理師について詳しくはこちら:公認心理師になるには?資格取得のルートを3分でチェック!
文部科学省が規定する「スクールカウンセラーに準ずる者」
「スクールカウンセラーに準ずる者」として規定されているのは、大学や大学院を卒業して相談業務の実務経験がある人や、医師免許を取得していて相談業務の経験がある人です。
大学または短期大学を卒業しており、心理臨床業務、もしくは児童生徒が対象の相談業務を5年以上経験している人
医師免許を取得しており、心理臨床業務、もしくは児童生徒が対象の相談業務を1年以上経験している人
またスクールカウンセラー等活用事業実施要領では「スクールカウンセラー」と同様に、上記の要件と同等以上の知識・経験を持つと認められた場合も、選考を通過できるとしています。
参考:文部科学省『資料6 「スクールカウンセラー」について』「スクールカウンセラー等活用事業実施要領」
子どものサポートができる「児童指導員」もチェック
スクールカウンセラーと同様に、子どもに対して心理学の知識・スキルを用いてサポートする職種として、児童指導員があります。
児童指導員は、児童発達支援施設や放課後等デイサービスで、支援を必要とする子どもをサポートする職種です。
勤務先の施設で子ども一人ひとりとじっくり向き合い、療育し、成長を手助けします。
児童発達支援・放課後等デイサービス「TAKUMI」では、心理学や教育学を学んだ方を対象に児童指導員を募集しています。
ご興味のある方は、ぜひ「TAKUMI」「RECRUITING SITE」から詳細をご確認ください。
まとめ
スクールカウンセラーとして勤務する場合、基本的に、臨床心理士・公認心理師・医師などの資格が必要です。
応募要項によっては無資格でも応募はできるものの、無資格で勤務できるケースはほとんどありません。
スクールカウンセラーを志す場合は、資格の取得を踏まえてキャリア・進路選択をすることが重要です。
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